目次
ジーン エクスプレッション コーナー
-MagNAライザーとTriPureリェージェント-
組織のホモジナイズとトータルRNAの抽出

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製品名 製品番号 包装単位 希望価格
TriPureリェージェント 1667157 50 ml \20,900
1667165 200 ml \69,600
特長
■簡便─DNA、RNA、タンパク質の分離がこれ1本で可能

はじめに
 MagNAライザーは、核酸精製の前処理として、自動的に組織や他の生体試料を破砕するための機器です。これは、MagNA Pure LC抽出キットとの組み合わせでの使用に至適化され、ロシュ・ダイアグノスティックスのPCRワークフロー:核酸の抽出用のMagNA Pure LCシステムとLCカローセル遠心器、リアルタイムPCRのライトサイクラーシステムに統合されます。

 MagNAライザーによる細胞破砕の基本原理は、ローターの高速往復振動の動きです。細胞の破砕は、サンプルとセラミックビーズの摩擦により起こります。

 この実験の目的は組織からトータルRNAを抽出するために、MagNAライザーと組み合わせてのTriPureリェージェントの効率を評価することでした。TriPureアイソレーションリェージェントは、同一サンプルからトータルRNA、DNA、タンパク質を液相ベースにより1ステップで分離できます。この試薬は、ヒト、動物、植物、バクテリア由来の組織で、スケールにかかわらず、良好に作動します。われわれは、両者のアプリケーションを拡げるために、MagNAライザー機器と、フェノールとグアニジンチオシアネートを含むTriPureリェージェントを一緒に使用しました。

材料と方法
動物

 8週齢のC57Bl/6マウスをチャールズリバーより購入し、標準的な畜舎で維持しました。

トータルRNAの分離
 組織検体は直接に使用、採取後に液体窒素で凍結、あるいはRNA Later溶液(Qiagen, Benelux, Netherlands)中で保存しました。RNA Later溶液は動物組織や他の生体試料中のRNAを保護し、室温での輸送と保存を可能にします。トータルRNAは TriPureリェージェントを使って使用説明書に従い抽出されました。MagNAライザーでの調製過程は以下の通り:肝臓、すい臓、腸、脾臓には6,500 rpmで1ラン50秒;尾では6,500 rpmで3ラン各30秒。

トータルRNAの量と純度
 RNA量は260 nmの吸光度で測定、RNAの純度は260 nmと280 nmの比で測定しました。

ハウスキーピングβ-アクチン遺伝子のリアルタイムPCRによるmRNAの定量
 最初に、トランスクリプター リバーストランスクリプターゼで逆転写を行いました。ハウスキーピングβ-アクチンをmRNA量の定量に使用しました。ライトサイクラー ファストスタートDNAマスターハイブリダイゼーションキットを以下の条件で使用しました:300 nMのプローブ、300 nMの各プライマー、25 mMのMgCl2。増幅のサイクル条件は以下の通り;95℃で10分間のプレインキュベーション、95℃で0秒と60℃で20秒の45サイクル(温度のランプは20℃/s)。

結果と討論
 MagNAライザーとTriPureリェージェントを使用して抽出したトータルRNAとmRNA量を測定するために、260 nmの吸光度の測定と、ライトサイクラー機器を使用したβ-アクチンのリアルタイムRT-PCRを行いました。興味深いことに、MagNAライザーとTriPureリェージェントの使用により、肝臓、すい臓、腸、脾臓、尾から大量のRNAとmRNAが抽出できました(表1、図1)。A260 nm/A280 nmの比率は、高純度のDNA/RNAが同時にこれらの組織から抽出されたことを示しています。

表1. RNA Later溶液の添加とTriPureによる抽出後のRNAの量と純度
肝臓(mg) 100 100 100 100
RNA Later(ml) 0.5 1
TriPure(ml) 0.5 1 0.5 0.5
トータルRNA(μg/μg)* 0.429 0.381 0.203 0.408
A260 nm/A280 nm 1.88 1.86 2.03 1.99
脾臓 80 80 80
RNA Later(ml) 1
TriPure(ml) 0.5 1 0.5
トータルRNA(μg/μg)* 0.198 0.328 0.205
A260 nm/A280 nm 1.87 1.89 1.83
すい臓 80 80 80
RNA Later(ml) 0.5
TriPure(ml) 0.5 1 0.5
トータルRNA(μg/μg)* 0.6 0.429 0.519
A260 nm/A280 nm 1.61 1.88 1.94
40 40 40
RNA Later(ml) 1
TriPure(ml) 0.5 1 0.5
トータルRNA(μg/μg)* 0.31 0.587 0.43
A260 nm/A280 nm 1.83 1.66 1.91
20 20 20
RNA Later(ml) 0.5
TriPure(ml) 0.5 1 0.5
トータルRNA(μg/μg)* 0.059 0.405 0.542
A260 nm/A280 nm 2 1.86 1.7
*すべてのサンプルは等量のDEPC処理水で希釈されています。
 われわれは使用説明書に述べられたように、TriPureリェージェント量の適応が抽出効率を増大させることを示しました。抽出過程でRNAを安定化させるRNA Laterは、すい臓など大量のRNaseを含む組織に効果的のように思えます。他の組織サンプルでは、TriPureリェージェントのみで安定化には十分でした。
図1:マウスのさまざまな組織中のmRNAコピー数。
サンプルはRNA Laterの存在/不在下で、さまざまなTriPureリェージェント量で抽出しました。
著者:Eric Quertinmont
Laboratory of Experimental Gastroenterology, Free University of Brussels, Belgium
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関連製品名 製品番号 包装単位 希望価格
トランスクリプターリバース
トランスクリプターゼ
3531317 250 U(25回) \16,000
3531295 500 U(50回) \27,000
3531287 2000 U(200回) \100,000
ライトサイクラー ファストスタートDNAマスター ハイブリダイゼーションプローブ 3003248 96回 \27,800
2239272 480回 \111,400
MagNAライザー機器 3358968 一台 ご照会
MagNAライザー グリーンビーズ 3358941 1セット \42,000


BIOCHEMICA2004NUMBER4(No97)

上の記事は、BIOCHEMICA日本語版 (ロシュ・アプライドサイエンスの季刊誌)のバックナンバーです。 情報が古い場合がございますので、あらかじめご了承ください。
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