細胞傷害性検出キット (LDH)

Cytotoxicity Detection Kit (LDH)
傷害をうけた細胞より上清中に放出される乳酸脱水素酵素(LDH)の活性を測定することにより,細胞死や細胞溶解を可視的に定量するためのキット

シグマアルドリッチよりご購入ください
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1キット(2,000テスト)
保管温度冷凍 (-20℃) 毒劇なし

アプリケーション

細胞傷害性検出キット(LDH)は,傷害をうけた細胞から放出されるLDH活性を96-Wellマイクロタイタープレートフォーマットによって検出することにより,細胞傷害性/細胞溶解を迅速かつ簡単に定量するシステムです.このキットは細胞膜に傷害をうけた多くの種類のin vitro 細胞系に応用することができます.例えば,

  • 細胞を介する細胞傷害性の検出および定量.
  • 介在物質によって誘導される細胞溶解の検討.
  • 環境および医学研究や,食品,化粧品および医薬品製造における,物質の細胞傷害の可能性の検討.
  • バイオリアクターにおける細胞死の検討.

細胞障害性検出キット(LDH)の特長

  • ノンラジオアクティブNon-RI!
  • 高い精度:得られる結果は,溶解した細胞数と強く相関します.
  • 高い感度:細胞数が少ない場合でも,検出が可能です.
  • 操作が簡単:細胞をあらかじめ標識する必要がありません.
  • スピーディー:マルチウェルーELISAリーダを使用することにより,多サンプルを処理することが可能です.
  • 簡便性:日本語の使用説明書をダウンロード頂けます.

製品の記述

細胞死は細胞膜の傷害を定量する方法で一般的に評価されてきました.例えばトリパンブルーやプロピディウムイオダイド(PI)を用いた染色を顕微鏡観察によってカウントする方法は幅広く応用されています.これらとは別に,[51Cr]や[3H]などのラジオアイソトープや蛍光色素により,あらかじめ標識された細胞からの放出をアッセイする方法があります.前者では,大量の試料を処理する能力に欠けるという問題があります.また後者では(i)ほとんどの場合,ラジオアイソトープを使用する(ii)目的の細胞をあらかじめ標識する必要がある(iii)標識細胞から自動的に標識分子が放出されてしまうといった問題があります.

第三のアッセイとして,傷害細胞から放出される細胞質由来酵素活性を測定する方法があります.例えばアルカリまたは酸性ホスファターゼなどの放出酵素活性測定がこれまでに記載されています.しかしながらこれらの原理の多くは,細胞における発現量が少ないことや精巧なカイネティクスアッセイを要することなどのマイナス要因によって阻まれてきました.これに対して乳酸脱水素酵素(LDH)は全ての細胞に存在する細胞質由来の安定な酵素で,細胞膜が傷害をうけるとすみやかに培養上清中に放出されます.

測定原理

培養上清を細胞フリーにて回収し,キットの基質混合液を用いてインキュベートします. 一連の酵素反応により,テトラゾリウム塩INTがフォルマザンに還元されることによってLDH活性を測定します.死細胞数や細胞膜に傷害をうけた細胞数の増加の結果,培養上清中に放出されるLDH量が増加します.単位時間あたりのフォルマザン生成量は,すなわち上清中に放出された酵素の活性に比例します.このフォルマザン色素は水溶性で,約500nmの幅広い最大吸収波長を呈します.

試 料

96-wellマイクロタイタープレートやバッチ法で培養された細胞フリーの上清.


図1. アロゲン刺激による細胞障害性T-細胞の細胞傷害性の検討をキットのプロトコールに基いて行なった.
左図:エフェクター-標的細胞混合液(●),エフェクター細胞のみ(○)およびフェクター-標的細胞混合液からエフェクター細胞のみを引いたもの(■).右図:細胞を介する溶解のパーセンテージ

キット内容

  1. Catalyst (Diaphorase/NAD+混合液)
  2. 染色剤溶液(INT, sodium lactate)

関連情報