cOmplete His-Tag Purification Resin

EDTA やDTTとの併用が可能なポリ-ヒスチジンタグ標識タンパク質精製用レジン

シグマアルドリッチよりご購入ください
05893682001
25 ml
保管温度冷蔵 (2-8℃) 毒劇なし
シグマアルドリッチよりご購入ください
05893801001
200 ml
保管温度冷蔵 (2-8℃) 毒劇なし

アプリケーション

NまたはC末端(あるいは露出したループ上)への6から14個のヒスチジン配列の付加は、タンパク質のアフィニティー精製で使用される最も一般的なテクニックの一つです。ポリ-ヒスチジンはニッケルやコバルトなどの2価の金属イオンに強く結合します。この特性をタンパク質精製に利用します。金属イオンはキレート剤を用いてマトリックス上に固定化することが可能で、このキレート剤を介した金属イオンによってタンパク質のポリ-ヒスチジンタグを補足することが可能です。ヒスチジンタグ標識タンパク質を、固定化した金属を含むカラムに通した際に、タンパク質はタグを介してカラムに吸着します。--タグの付いていないほとんどのタンパク質はカラムを通過します。カラムに結合した、ヒスチジンタグ標識タンパク質は、ポリ-ヒスチジンとカラムへの結合に競合するイミダゾールによる溶出、あるいはpHを下げてタグのレジンへのアフィニティーを低下させることにより、カラムから溶出できます。この工程は一般的にはアフィニティタグ技術を利用した組換えタンパク質の精製で利用されますが、二価の陽イオンに対するアフィニティーによる天然のタンパク質にも利用可能です。

利点

 
DTTあるいはEDTA による目的タンパク質の安定化
より高度にタンパク質を安定化させるためにEDTAやDTTを添加したバッファーを使用できます。
高純度なタンパク質精製
高い結合能と特異性で1ステップでの精製に最適です。
有害廃棄物を軽減
再利用処理にニッケルの再チャージが不要なため、Ni溶液のような有害廃棄物のご利用を減らせます。減らす。

製品の記述

cOmplete His-Tag Purification Resin は、ライセートからHisタグ標識タンパク質を1ステップで簡単に精製できる革新的なIMACマトリックスです。ロシュの新規のニッケルキレート技術により、一般的に用いられる還元剤(DTTなど)、メタロプロテアーゼ阻害剤であるキレート剤(EDTAなど)など、広範囲なバッファ基質や塩濃度に対して互換性があります。互換性のある成分が広いため、タンパク質の安定性と溶解性の高いバッファに最適化でき、目的のタンパク質をプロテアーゼや酸化から守ることができます。


図1:各社レジンの厳しい条件下でのNiイオンの遊離率
ロシュのcOmplete His-Tag Purification Resin (Roche)と他社から販売されているNi-NTAを使用したレジン(Sup. Q) とその他のキレート剤を用いたレジン(Sup. G)を、室温、1時間、pH8.0 にて、10mM EDTA, 10mM DTT, 500mM イミダゾール, 300mM NaCl, 50mM NaH2PO4 の9倍容量のバッファーでインキュベートしました。バッファーに遊離したニッケルの量はICP質量分析法(ICP-MS)で測定し、その比率を算出しました。
結果:インキュベーションによって、cOmplete His-Tag Purification Resinが失ったニッケルイオンは、1%未満にとどまりました。これに対してSup. Q とSup. Gはそれぞれ76% 及び56 %のニッケルイオンをバッファーに遊離しました。


図2: His6- 及び His10- タグタンパク質の効率的な精製
適量のHis6-MBP (A) 及び His10-T4 DNA Ligase (B)を含んだ 2 ml のライセートを2時間、それぞれ5または10 mM イミダゾールを含んだバッファーA(150 mM NaCl, 50 mM Tris-HCl pH 7.5, 2 mM DTT) 中で50または40 μl のcOmplete His-Tag Purification Resinとインキュベートしました。結合していない成分は同じバッファーで洗い落とし、400 mM イミダゾールを添加したバッファーAを用いて溶出しました。
結果: 新製品のcOmplete His-Tag Purification Resinは1ステップ精製で高純度の目的タンパク質を精製します。

背景情報

ヒスチジンタグ組換えタンパク質のアフィニティ精製の欠点は、メタロプロテアーゼの最も重要な阻害剤であるEDTAとクロマトグラフィーのカラムに互換性がなかったことです。例えば、メタロプロテアーゼはバクテリアにかなり広く存在しています。このため、しばしばこのプロテアーゼ活性のために目的タンパク質の部分的な分解が生じてしまいます。水溶性の分解産物が一緒に精製され、異なる長さのタンパク質断片の混在した不均一なタンパク質が精製されます。分解されたタンパク質の混在は多くの下流のアプリケーションに影響する場合もあります。
EDTAとの互換性により新規のcOmplete ULTRA(EDTA含有)と本レジンの併用が可能となりました。さらに、本レジンはホスファターゼを阻害するPhosSTOPとも互換性があります。cOmplete ULTRA, Miniプロテアーゼインヒビターカクテル錠とPhosSTOPホスファターゼインヒビターカクテル錠を組み合わせて10 ml バッファーに添加するだけで、簡単にプロテアーゼとホスファターゼを同時に阻害できます。これにより安定化されたクルードな抽出物を、ポリ-ヒスチジンタグとの特異性が向上したcOmplete His-Tag Purification Resinに通すだけで、目的タンパク質を高純度で得ることが可能です。

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